ライプニッツ研究会について

当サイト「ライプニッツ研究会」Leibniz Symposium of Japanは、「ライプニッツ研究会」が運営する日本で最初のライプニッツ研究サイトです。

「ライプニッツ研究会」では、17世紀の知的巨人であるライプニッツG.W.Leibnizの哲学研究を深めるため各種セミナーおよび読書会を随時行っています。
当サイトでは、以上のライプニッツ研究会の活動を受け、1)各研究会のお知らせと研究成果の報告に加え、本サイト最大の特徴である 2)「ライプニッツ・クロノロジー」の掲載など、日本におけるライプニッツ研究の最先端を利用者に幅広く提供することを目標としています。
最近の活動に関する詳細は「ニュース」をご覧ください。
(最終更新2011年10月25日)

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ライプニッツ

leibnizpl.jpgライプニッツ(1646−1716)は、30年戦争さなかのドイツ・ライプツィッヒの地に生まれました。哲学者、数学者、論理学者、自然学者、法律家、政治家として、幅広い分野で活躍し、各分野で驚異的な発想を示しました。数学における業績としては微積分法の発見(1675)が、自然学においては「力」の概念の再発見が、また、論理学においては普遍記号学の考案が広く知られています。これらの業績は個々に独立したものではないのがライプニッツの特徴です。こうした彼の発想法の特徴は、クロノロジー(年表)を見るとよりいっそう明らかになると思われます。
ライプニッツは、どの年代においても、複数の分野の仕事を同時並行的に行っており、その多産性、多様性は、生涯変わることがありませんでした。このようなことが可能だったのは、一見異質に見える諸思想を並行的に結びつけ、どの分野にも共通する理論として単純化し、理論化するライプニッツの特質と深い関係があると思われます。
さて、興味深いことに、こうした理論化、単純化に中心的役割を果たしたと思われるライプニッツの哲学に関しては、生前公刊された大作としては「弁神論」(1710)しかなく、その全貌は現在もなお明らかになっていません(アカデミー版の全集は現在も刊行中)。彼の哲学の解明はこれからだといえるのです。

研究者紹介 田子山和歌子

tagoyama1.jpgspacer.gif田子山和歌子 Wakako Tagoyama
慶應義塾大学 Keio University
webサイト:慶應義塾大学文学部ホームページ
私の現在の関心 : ライプニッツの「個体」理解が、17世紀の文脈においてどのような意味を持ちうるのか、という問題に興味を寄せています。加えて17世紀とは果たして「近代」であったのか、という点も関心の一つです。2010年度はライプニッツ・セミナーでの村上勝三氏によるデカルト前史研究に刺激を受け、デカルトとライプニッツの深い連関性にあらためて関心を持つようになりました。また長年の研究課題である、西洋思想における「個」概念の歴史的研究を『西洋思想における「個」の概念』(慶應義塾大学言語文化研究所、2010年3月)にまとめました。

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研究者紹介 クレール・フォヴェルグ

claire.jpgクレール・フォヴェルグ Claire Fauvergue 
名古屋大学 Nagoya University
webサイト:名古屋大学大学院人文学研究科ホームページ
私の現在の関心 : ライプニッツの哲学は、刺激的な理論に満ちており、そしてその独創性ゆえに、彼の哲学は、時として攻撃の対象になり、また逆に、われわれの着想の源泉にもなってきました。ライプニッツの独創性を示す説として有名なのは、「予定調和説」、楽観主義(オプティミスム)の源泉である「最善律」、そして「(充足)理由律」でしょう。私は、これらの説に加え、「個性individualité」および「不安inquiétude」の概念もまた、上記の理論と同様、ライプニッツの独創性を示していることに注目し、研究を行ってきました。これらの彼の説および着想は、どの時代においても無視できぬほどラディカルなものであったことから、ライプニッツ以降も、さまざまな哲学体系と共鳴しつつ、実に多くの解釈を生み出してきました。これらのライプニッツ解釈のなかでも特に、18世紀のディドロが提唱した「唯物論的解釈」に興味を持ち、研究を行っています。
最新の著作: 「ライプニッツの読者かつ解釈者としてのディドロ」
Diderot, lecteur et interprète de Leibniz
(Paris, Honoré Champion 2006)
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研究者紹介 橋本由美子 

hashimoto.jpgspacer.gif橋本由美子 Yumiko Hashimoto
中央大学 文学部非常勤講師 Chuo University
webサイト : 中央大学哲学科哲学専攻ホームページ
私の現在の関心 : ライプニッツの思想に見られる「単純性」の多義性の問題。さらに「複数性」との連関。このテーマでのスピノザによる影響。そうした解釈のなかでの「世界」の位置づけ。

研究者紹介 町田一

matsuda.jpg町田一 Hajime Machida  
慶應義塾大学 Keio University
webサイト: 慶應義塾大学文学部ホームページ
私の最近の関心 : ライプニッツ初期(1668−1671)の自然学と神学の関係に関心を寄せています。特にライプニッツが展開する「化体」transsubstantiatioの概念は、単なる宗教上の理論にとどまらず、彼の実体論の根幹となるであろう、興味深い論点を含んでいると考えています。初期の「化体」論のことならば何でも聞いてください。

研究者紹介 松尾雄二

spacer.gif松尾雄二 Yuji Matsuo
元宮崎大学 Miyazaki University
webサイト:松尾雄二の研究室HP
私の最近の関心、コメント: 下記の論文等は伝統的な哲学そのものをライプニッツを介して把握するための私なりのステップです。
主論文:「実体と完全概念―ライプニッツに即して― 」(1982年、宮崎大学教育学部紀要社会科学第51号)
「イエスの受難の日付について」(2000年、同教育文化学部 紀要人文科学第2号)
「 I・ニュートン『プリンキピア』の「一般的注解」の訳と解説(2002年、同第6号)
データベース:「ライプニッツ全著作・書簡のクロノロジー等」(2006年に公開。追加補正を続行中)
翻訳:J・ピーパー『四枢要徳について─西洋の伝統に学ぶ─』(2007 年、知泉書館)
ライプニッツ「正義の共通概念についての省察」(2008年 未公開)

研究者紹介 松田毅

spacer.gifnoimage.gif松田毅 Tsuyoshi Matsuda
神戸大学 Kobe University
webサイト : 神戸大学人文学研究科ホームページ
私の現在の関心 : 私はもともとフッサールを学んでいたこともあり、認識論や科学方法論への関心からライプニッツの研究を始めました。今は、因果性をめぐるライプニッツのテキスト群に面白みを感じています。
最新の著作 :『ライプニッツの認識論』(創文社 2003)
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研究者紹介 稲岡大志

spacer.gifnoimage.gif稲岡大志 Hiroyuki Inaoka
神戸大学 Kobe University
webサイト: 神戸大学人文学研究科ホームページ
私の現在の関心 : 大きな関心はライプニッツの数学の哲学です。これまでは幾何学研究を中心とした研究をおこなってきました。最近はライプニッツの数学思想において想像力概念がいかなる役割を演じるのかという点に関心があります。

研究者紹介 酒井潔

spacer.gifnoimage.gif酒井潔 Kiyoshi Sakai
学習院大学 Gakushuin University
webサイト:学習院大学文学部哲学科ホームページ
私の最近の関心、ひとこと : ライプニッツの哲学思想には、勉強すればするほど益々面白くなる、というところがたしかにあります。これからの日本のライプニッツ研究を担う若い世代の方々に心からのエールを送りたいと思います。
最新の著作:『ライプニッツ』(人と思想191)清水書院2008

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研究者紹介 長綱啓典

spacer.gifnoimage.gif長綱啓典 Keisuke Nagatsuna
東京理科大学 Tokyo University of Science
私の現在の関心:ライプニッツの弁神論における形而上学と倫理学との結び付きに関心があります。

研究者紹介 清水洋貴

spacer.gifnoimage.gif清水洋貴 Hiroki Shimizu
筑波大学 University of Tsukuba 
webサイト : 筑波大学大学院人文社会科学研究科哲学・思想専攻ホームページ
私の最近の関心 : ライプニッツおよび17世紀における「イデア」と、「事物」あるいは「実体」との関係を研究しています。私の現在の見通しでは、「イデア」という意味での「観る」ということを通して、さまざまな「存在」(ens)のなかでも、とりわけ、「それ自体で在るもの」(ens per se)ないしは「実象的な存在」(ens reale)が見定められているのではないか、と考えています。・・・著作・論文一覧へ

研究者紹介 佐々木能章

spacer.gifnoimage.gif佐々木能章 Yoshiaki Sasaki
東京女子大学 Tokyo Woman’s Christian University
webサイト : 東京女子大学人文学科ホームページ
私の現在の関心 : ライプニッツの業績を多面的に理解することを目指しています。そのために、哲学のみならず多くの分野でのライプニッツの仕事を広く調べ(るつもりだけはもっ)ています。他方で、その多様な仕事を可能にしたライプニッツの知的エンジンの解明に心がけています。
最近の著書 : 『ライプニッツ術――モナドは世界を編集する』(2002)
工作舎
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研究者紹介 山口裕人

spacer.gifnoimage.gif山口 裕人  Yamaguchi Hirohito
大阪大学  Osaka University
webサイト:大阪大学文学部 哲学・思想文化学専修HP
私の現在の関心:ライプニッツが晩年に提示した「実体的紐帯」という概念への一貫した興味・関心と共に――時には甚だしく遠回りしつつ――これまで研究を続けてきました。この概念は物体論や有機体論、或いは心身関係論と関連付けて論じられる事が少なくないのですが、私自身はそれに加えて「自我」や「人格」、「個体」や「同一性」といった概念とも親近性があるのではないかと考えて研究を行っています。最近では、上記の研究を深める中で中世の個体主義的な思想(ドゥンス・スコトゥスやオッカムなどの哲学)や論理思想・言語思想に興味を抱き、また他方では現代の分析的形而上学の動向にも関心が惹き付けられた事から、双方それぞれに関連する諸文献を――蝸牛の如き歩みではありますが――精読しつつ考察を進めています。
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