研究者紹介 クレール・フォヴェルグ

claire.jpgクレール・フォヴェルグ Claire Fauvergue 
名古屋大学 Nagoya University
webサイト:名古屋大学大学院人文学研究科ホームページ
私の現在の関心 : ライプニッツの哲学は、刺激的な理論に満ちており、そしてその独創性ゆえに、彼の哲学は、時として攻撃の対象になり、また逆に、われわれの着想の源泉にもなってきました。ライプニッツの独創性を示す説として有名なのは、「予定調和説」、楽観主義(オプティミスム)の源泉である「最善律」、そして「(充足)理由律」でしょう。私は、これらの説に加え、「個性individualité」および「不安inquiétude」の概念もまた、上記の理論と同様、ライプニッツの独創性を示していることに注目し、研究を行ってきました。これらの彼の説および着想は、どの時代においても無視できぬほどラディカルなものであったことから、ライプニッツ以降も、さまざまな哲学体系と共鳴しつつ、実に多くの解釈を生み出してきました。これらのライプニッツ解釈のなかでも特に、18世紀のディドロが提唱した「唯物論的解釈」に興味を持ち、研究を行っています。
最新の著作: 「ライプニッツの読者かつ解釈者としてのディドロ」
Diderot, lecteur et interprète de Leibniz
(Paris, Honoré Champion 2006)
最近の論文:
・「ライプニッツの翻訳者としてのディドロ」、
Recherches sur Diderot et sur l’Encyclopédie、36号、Société Diderot、パリ、2004年4月、107‐123.
・「ライプニッツとディドロにおける記号学と『分析』」、
Dix-huitième siècle、 37号、フランス18世紀学会、パリ、PUF、2005年、483‐496.
・「ディドロと『楽観主義』」(日本語),『日本18世紀学会年報』、22号、2007年6月、54−62.
・「ディドロと自然の不安の観念」、
Dix-huitième siècle、40号、フランス18世紀学会、パリ、PUF, 2008年、655‐664.
・「『ファイドン』の読者としてのライプニッツ」、
Hersetec、2、1、2008年, 名古屋大学大学院文学研究科、175‐183.
・「百科全書派からフローベールまでの哲学体系と楽観主義の解釈」、近刊予定.


論文一覧は以下の通りです。
学位論文
・「カントの哲学における不安の倫理的役割」、哲学修士学位論文、1997年6月.
・「ライプニッツからディドロまでの不安の哲学」、哲学博士課程前期学位論文DEA、1998年9月.
・「ディドロと不安の哲学」、哲学博士学位論文、2002年11月.
単著論文
・「ライプニッツからディドロまでの数学と心理学、単子から個性まで」、トゥールーズ大学哲学研究誌Kairos、18号、トゥールーズ, PUM、2001年5月、75-89.
・「ライプニッツの翻訳者としてのディドロ」、Recherches sur Diderot et sur l’Encyclopédie、36号、Société Diderot、パリ、2004年4月、107-123.
・「ライプニッツとディドロにおける記号学と『分析』」、Dix-huitième siècle、 37号、フランス18世紀学会、パリ、PUF、2005年、483-496.
・「ディドロとライプニッツにおける解釈の問題」、Hersetec、1号、名古屋大学文学研究科、2008年、3月.
・「ディドロと自然の不安の観念」、Dix-huitième siècle、40号、フランス18世紀学会、パリ、PUF、2008年、6月.
著書
・「ライプニッツの読者かつ解釈者としてのディドロ」、 パリ、 H. Champion出版、2006年、278ページ.
学会報告と刊行
・「ライプニッツからディドロまでの数学と心理学」、形而上学から啓蒙思想まで、Erraphis哲学学会、トゥールーズ大学、2000年2月
・「ディドロの天才の思想と完全性の問題」、フランスとイギリスの18世紀の啓蒙思想における天才の説、Erraphis哲学学会、トゥールーズ大学、2002年2月.
・「百科全書とディドロの哲学における現実の解釈とそのテクスト」、      COEプログラム、テキストとその生成国際シンポジウム、名古屋大学文学研究科、2003年11月、「統合テキスト科学の構築」国際研究会報告書、名古屋大学大学院文学研究科、2004年3月、33-41、 日本語訳、129-138.
・「ライプニッツとディドロにおける実在と秩序」(日本語)、UTCP国際哲学交流センター、東京大学綜合文化研究科大学院、2004年6月.
・「ディドロと『楽観主義』」(日本語)、日本18世紀学会大会,自由論題、広島大学、2006年6月、『日本18世紀学会年報』、22号、2007年6月、54−62.
・「ディドロ哲学における詩学と合理性」、COE国際研究集会「歴 史・フィクション・表象」、プロヴァンス大学文学人文科学センター、2006年10月、国際研究会報告書、名古屋大学大学院文学研究科、2007年3月、131−138.
・「ディドロと『哲学言語』」、COEプログラム国際シンポジウム 「ソシュールとテクストの科学」、名古屋大学文学研究科、 2006年11月、「統合テクスト科学の構築」国際研究集会報告書、名古屋大学文学研究科、2007年3月、29−36、日本語訳、109−117.
・「プラトンにおける最善に関する知とライプニッツ」,(日本語)、第一回ライプニッツ研究会、慶應義塾大学、2007年3月.
・「不安の滅失と文明病」、国際啓蒙思想大会、モンペリエ大学、2007年7月.
・「ディドロの哲学におけるアジア観」、The Enlightenment and East Asiaラウンド・テーブル、国際啓蒙思想大会、モンペリエ大学、2007年7月.
・「ディドロの解釈によるライプニッツの不安と個性と完全性の概念」、18世紀フランス研究会、大阪、関西大学、2007年11月.
・「ライプニッツにおける個性と不安の概念」、(日本語)、第二回ライプニッツ研究会、哲学史的コンテクストにおけるライプニッツ、学習院大学、2008年3月.
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